講義内容
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<到達目標> この科目は、日本語学とメディアの関係を知るために、新聞における日本語の使用基準等に精通した専門職の仕事について知り、メディアの中での日本語使用の重要性について理解を深めるために、次のことを到達目標とします。 ・日本語学とメディアの関係という視点から、新聞における日本語の使用基準等に精通した専門職の仕事について説明することができる ・メディアの中での日本語使用の重要性について深く理解し、説明することができる
<講義概要 > テーマ「日本経済新聞の校閲記者から学ぶ『伝わる日本語』」 講義では、日本語表記によりどころがあること、新聞の校閲に日本語学の知識が活用されていること等について実践的に学ぶとともに、新聞というメディアを通して見えてくる日本語の運用の実態について気付き、考える力を養います。 新聞社で新人校閲記者の研修等で実際に行われている方法・教材を織り交ぜながら、《文字言語による報道の現場での表記の基準や諸問題》、《編集する側(言語情報の発信者側)から見た新聞の読み方》、《新聞校閲の現場から鳥瞰した日本語の変化》等について考えていきます(毎回、校閲演習と課題に取り組みます)。 なお、毎回の講義には、日本経済新聞社の校閲部門に所属する現役の校閲記者(専門職)で、日本語学にも造詣の深い方々をゲストスピーカーとしてお招きし、「日本語表記に関わる諸問題」、「編集する側(言語情報の発信者側)から見た新聞の読み方」、「新聞校閲から見た日本語の変化の鳥瞰」等について、直接お話を伺います。
<講義計画> 1.新聞製作の流れ/校閲の役割 取材から印刷されるまでの新聞製作の流れと、校閲の役割を学ぶ。 2.新聞文章の構成/情報収集の方法(新聞の読み方) 新聞記事の構成と見出しの付け方を知り、読み方を学ぶ。 新聞から情報収集する方法を知り、就職活動にも役立てる。 3.新聞の見出し 実際に新聞の見出しをつけ、要約力を身に付ける。 4.国語施策と新聞表記 日本の国語施策と新聞社の表記ルールとの関係性や違いについて学ぶ。 5.新聞と漢字(常用漢字・人名用漢字・表外漢字) 新聞での漢字の運用ルールについて学ぶ。 6.総合演習Ⅰ 入力演習から文章(記事)作成の中で人間がミスを犯すポイントを学ぶ。ノートパソコンを使用。 7.数字表記 新聞における数字の表記ルールを学ぶ。 縦書きに適した数字表記、横書きに適した数字表記について留意する意識を養う。 8.外来語表記 新聞における外来語・カタカナ語の表記ルールを学ぶ。 9.伝わらない日本語Ⅰ 記事で「言葉を的確に使う」ようにすることを、新聞校閲の実例を通して学ぶ。 10.伝わらない日本語Ⅱ 「誤解を避ける」記事にすることを、新聞校閲の実例を通して学ぶ。 11.伝わらない日本語Ⅲ 新聞校閲において「文を整える」とはどのようなことなのかを、実例を通して学ぶ。 12.他者の権利を守る(不快語・著作権・登録商標) 不快語・著作権・登録商標について、新聞社がどのようなことに配慮して記事を執筆しているのかを学ぶ。 13.総合演習Ⅱ 記事データベースなどを活用し記事内容のチェックをする。ノートパソコンを使用。 14.まとめテスト 校閲演習で学んだことを再確認する。 15.フィードバック 試験の講評・解説を行う。また、若手校閲記者との懇談 を行う。
<授業で実施するアクティブ・ラーニング> ・ディスカッション ・実習(実際の記事を用いた校閲実習)
<課題に対するフィードバックの方法> ・課題を採点し返却する。 ・次回授業時に講評と解説を行う。
<実務経験> 当該授業科目については、日本経済新聞社で活躍する校閲記者(専門職)をゲストスピーカーとして招き、校閲部門での実例を挙げながら講義を行う。 ・次回授業時に講評と解説を行う。
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教科書・参考書
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<教科書> 『マスコミ用語担当者がつくった 使える!用字用語辞典』(三省堂、2020年) <参考書> 沖森卓也 ・山本真吾 編/著『文章と文体』(朝倉書店、2015年) 三省堂編修所編『新しい国語表記ハンドブック第九版』(三省堂、2021年)
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成績評価方法・基準
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出席を前提とし、授業時に実施する校閲体験課題及び15回目に実施予定の懇談への準備状況述による評価(50%)と、14回目に予定しているまとめテストの得点(50%)等をもとにして、この科目の到達目標を達成できているかを基準に成績評価します。
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履修上の留意点
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・授業中は、校閲作業の体験等、頭で考えることを行うので、積極的に参加してください。 ・毎回の出席を前提とします。原則として,授業回数の3分の1を超えて欠席した者は,評価の対象としません。
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担当教員へのアクセス
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GoogleCilassroomに連絡先・連絡方法等を記載しています。
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その他
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更新日付
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2023/02/25 09:38
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