講義内容
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<到達目標> 地域や世界を知るために,地図を的確に利用できるようになる。
<卒業認定・学位授与の方針との関連> 「知識・理解」「関心・意欲・態度」
<講義概要> 環境を扱う地理学では,研究対象となる環境の存在を「場所」と関連づけて考えることを特徴とする。地図は,「場所」を知り,ある事象を地理的事象として捉えることを可能にする道具である。また,調査・研究成果を「場所」の表現を通じて記録・伝達する主題図は,その作成過程で観察を深めたり,思考を整理したり,問題点を発見したりすることにも役立つ。いわば地図は地理学の「言葉」なのである。この科目では,最も基本的な地形図から各種の主題図の表現まで,地図を利用するための基礎知識を学ぶ。 講義科目であるが,授業内に,または宿題として小レポートや実習課題を頻繁に課す。
<講義計画> 1) 受講ガイダンス 2) 序論(地図の概念,地図の分類,地図学と地理情報科学など) 3) 地球座標系(経緯度座標系,平面直角座標系) 4) 世界図と地図投影法(球面から平面への写像) 5) 地形図の投影法と図法 6) 等高線 7) 地図記号の意義と種類 8) 地形図の図式と編集(記号化,総描,転位など) 9) 地形図の利用(地形図の読図・分析,図上計測など) 10) 地形図の動向(基盤地図情報,電子国土基本図,電子地形図など) 11)主題図の意義,分類,歴史,表現法 12) 主な主題図(地形分類図,土地利用図,各種統計地図など)とその特徴,利用法 13) 地図の利用に関する法令,制度 14) 地図の歴史について 15)まとめ(授業内テストおよび総括) なお,受講生の理解度等に応じて変更する場合もある。
<課題に対するフィードバックの方法> 小レポート,実習成果,授業内に行う小テスト等については,解説を行うとともに,適宜コメントを加えて返却する。
<実務経験> 担当教員は国土地理院に約22年勤務したほか、一般財団法人日本地図センター等で地図業務に関する委員を務めるなどの実務経験を有している。本科目では、その経験を活かした実践的な講義を行う。
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教科書・参考書
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【参考書】 アーサー・H・ロビンソンほか著,永井信夫訳『地図学の基礎』帝国書院 政春尋志著『地図投影法』朝倉書店 菅野峰明・安仁屋政武・高阪宏行著『地理的情報の分析手法』古今書院 浮田典良・森 三紀著『地図表現ガイドブック』 山岡光治著『地図の科学』サイエンス・アイ新書
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成績評価方法・基準
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平常点評価 100% 小レポート,実習成果,授業内に行う小テストなど,平常点により評価する。 地形図や主題図を十分に活用できる能力を持つことができたか,という観点で評価する。
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履修上の留意点
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高校の数学で学んだ三角比や微積分の概念について習熟していることが前提となる部分がある。また,実習のため赤鉛筆などが必要となることがある。
準備学習においては,教科書・参考書の各回の授業内容に該当する範囲を読み,授業での議論に備える。事後学習においては,授業でノートしたことを整理するとともに,小レポート,実習成果,小テストの内容を点検し,理解の深化に努める。
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担当教員へのアクセス
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その他
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更新日付
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2020/06/11 18:12
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