シラバス参照

開講年度 2025 
科目名 専門ゼミナールⅠ 
職名/担当教員 法学部 教授 岡田 好史 
期間/曜日/時限 通年 月曜日 5時限
開講区分/校舎 一部神田/神田 
配 当 法学部3 
単 位
コースコード SEM312 
授業形態 演習(対面) 
卒業認定・学位授与の方針との関連 知識・理解/知識体系に基づく思考と知の創出/態度・志向性 



講義内容
<到達目標>
1.刑法総論および各論の基礎的な知識を習得していることを前提として、刑法解釈論上の基本的な判例について、具体的に分析・検討し、法的事実や問題点の抽出を適切に行う能力を獲得することができる。
2.具体的問題解決のため、必要な情報を収集・整理・加工・分析する基本的能力を獲得することができる。
3.柔軟な複眼的思考をもって、疑問点を主体的に解決してゆく基本的能力を獲得することができる。

<講義概要>
 『刑法判例百選』に掲載されている判例を題材に、演習を行う。基本的に、数名で1班を組み、毎回、報告担当班が所定の判例につきレジュメを作成・配布したうえで報告をしてもらう。その報告に基づき質疑応答形式で進める。全員で議論を行っていくので参加者全員の発言が求められる。報告者以外の受講者も、事前に予習をしてくることが求められる。受講生の議論の程度等の出来如何では、再報告を求めることもある。

<講義計画>
【前期】
1.ガイダンス
2.犯人の死亡と犯人隠避罪の成否
3.「犯人」の意義
4.あっせん収賄罪の成否
5.賄賂罪の客体
6.資格の冒用
7.事実証明に関する文書の意義
8.不燃性建造物に対する放火
9.有償処分あっせん罪の成否
10.横領か背任か
11.権利の実行と恐喝罪
12.キセル乗車
13.国家的法益と詐欺罪の成否
14.2項強盗における財産上の利益
15.情報の不正入手と窃盗罪

【後期】
1.包括一罪か併合罪か
2.共犯と身分
3.片面的幇助
4.殺人予備罪の共同正犯
5.被害者を利用した殺人
6.不能犯
7.危険の引受け
8.予見可能性の意義
9.事実の錯誤と法律の錯誤
10.故意犯と原因において自由な行為
11.強要された緊急避難
12.防衛の意思
13.可罰的違法性
14.レポート作成指導
15.一年間の振り返り

<授業で実施するアクティブ・ラーニング>
・ディスカッション
・グループワーク
・プレゼンテーション

<課題に対するフィードバックの方法>
・報告は、講評を行う。
・レポートは、講評を行う。 
教科書・参考書
<教科書>
 別冊ジュリスト『刑法判例百選I総論 第8版』(有斐閣)
 別冊ジュリスト『刑法判例百選II各論 第8版』(有斐閣)

<参考書>
 井田良・佐藤拓磨『よくわかる刑法 〔第3版〕』ミネルヴァ書房
 成瀬幸典ほか編『判例プラクティス刑法I 総論  第2版』信山社
 成瀬幸典ほか編『判例プラクティス刑法II 各論』信山社
 船山泰範ほか編著『刑法演習50選』北樹出版
 井田良ほか『刑法演習サブノート210問』弘文堂
 高橋則夫編『授業中 刑法演習―われら考える、故にわれらあり』信山社
 前田雅英編集代表『条解刑法〔第4版補訂版〕』弘文堂

 その他、必要なものについては、講義中にその都度指示する。 
成績評価方法・基準
(1) 成績評価方法
 ・定期試験規定に基づく試験は実施しない。
 ・担当回の報告を評価する。
 ・授業内での発言や質疑応答(e-learningシステム上を含む)、出席状況を含むゼミに取り組む姿勢や態度等を評価する。
 ・授業期間内にレポート提出を課す(1回)。

(2) 成績評価基準・評価の配分等
 ・レポートは、到達目標(1)(2)(3)に対応して、ゼミナールで扱ったテーマについて自らの意見を述べる課題を出す。なお、定期試験規定に定められたものと同様の不正行為が認められた場合には、当該レポートは無効とし、採点は行わない。
 ・報告は、到達目標(1)(2)(3)に対応して、プレゼンやレジュメ、チームワークを総合的に判断して評価する。
 ・授業への貢献度は、到達目標(1)(3)に対応して、授業内での発言や質疑応答(e-learningシステム上を含む)、出席状況を含むゼミに取り組む姿勢や態度等を総合的に判断して評価する。
 ・成績評価はおおよそ次の割合に基づき総合的に判定する。報告35%、授業への貢献度35%、レポート30%。 
履修上の留意点
(1)準備学習について
1. 各回の授業内容に該当する範囲について、判決文、関連資料および事前に公開されるレジュメを熟読する。
2. 刑事法入門および刑法総論・各論の授業で使用した教科書・参考書、判例百選で紹介されている参考文献等を利用しながら、班員と事前にグループでディスカッションし、論点に対する質問を検討する等授業における議論に備える。
3. 時間は1回あたり、おおむね60分以上が望ましい。

(2)事後学習について
1. 授業中の質疑応答を踏まえ、e-learningシステム上の電子掲示板でさらに質疑応答を行うとともに、授業で学習したことを整理し、教員や報告班が紹介した関連文献を読むなどして理解の深化に努め、レポートにまとめる。
2. 時間は1回あたり、おおむね60分以上が望ましい。

(3)その他
・科目の性質上「専大入門ゼミ」「基礎文献講読」「法学入門ゼミ」ないし「基礎演習」を受講済みであることが前提となるため、学修したアカデミックスキルについて『知のツールボックス』等を用いて復習しておくこと。
・科目の性質上「法学の基礎」「刑事法入門」「刑法総論」「刑法各論」を受講済みであることが前提となるため、履修済みの場合には、開講までに復習を十分しておくこと。「刑事法入門」「刑法総論」「刑法各論」が未履修の場合には、必ず並行して履修すること。また、科目の性質上、「刑事訴訟法」、「犯罪学」、「刑事政策」等の関連科目も履修するのが望ましい。
・授業で使用するためのパソコンは、大学推奨スペック以上のものを用意すること。
・原則として対面で実施するが、オンラインで実施する場合もありうる。対面回においては、やむを得ない事情により出席がかなわない者がいた場合にハイフレックス型での実施を検討するので、相談すること。ただし、その場合でも、対面参加ができない事情を有する者以外は、オンライン参加を基本的に認めないので注意すること。
・授業に参加する、法令や判例を調べる、あるいは電子版の教科書を読むために、パソコン、携帯電話、スマートフォン、タブレット等の電子機器類を授業中に使用してもよいが、授業に関係ない使用は厳禁とする。授業に関係ない使用が認められたときは、以後授業における電子機器類の使用を一切禁ずる。 
担当教員へのアクセス
神田キャンパス1号館12 階 1201 研究室
http://cls.jpn.org/ 
その他
【主要授業科目】
 状況や受講生の関心等に応じて、シラバスの内容が変更されることがある。その際は、授業中に変更を随時知らせる。
 受講に際しての注意事項等の詳細は、1回目のガイダンスの際に告知するので、履修する場合は必ず出席するように。ガイダンスで説明した内容で不明な点があるとき、あるいは、やむを得ない事情によりガイダンスに出席できなかったときは、シラバスの記載事項について担当教員に問い合わせる等して確認すること。確認しなかったことによる不利益が生じても担当者は関知しない。 
更新日付 2025/03/25 14:39


PAGE TOP